【身体のためのほっと一息シリーズ36】

 

 

今回は「黄疸について」です

 

だんだんと蒸し暑くなってくると、身体の水分代謝の異常により様々な症状が現れてくるようになってきます。

 

その一つとして黄疸があります。

 

黄疸は西洋医学的には、肝炎や肝硬変などの肝臓の病気がある場合や、胆汁の排泄経路である胆管系に異常がある場合に出現すると言われています。

 

その他には、何らかの原因で赤血球が壊れることや体質性のものもあると言われています。

 

東洋医学では、黄疸は肝臓よりも脾臓という胃腸から吸収した栄養物を全身に行き渡らせる働きの内臓に負担がかかることによって発症すると考えられています。

 

黄疸は全身の皮膚の黄色く染まることより、目の白いところが黄色く染まることで決定されます。

 

心臓病に関わる黄疸というのは、湿熱の黄疸と呼ばれ、熱の非常にきついもので陽黄とも呼ばれます。

 

特徴は、明るい黄色の黄疸が全身に見られ、高熱・強い口渇・多飲・胸が苦しい・吐き気・便秘・うわごと・ひどくなると意識障害を起こします。

 

また熱帯性の流行病などになった場合でも黄疸になることがあります。

 

その場合は鼻出血・歯茎出血・吐血・血便・皮下出血・発疹なども見られてきます。

 

このような熱のきつい黄疸の場合には、まず急いで背中のツボに十分な熱を冷ますための鍼を行います。

 

もしくは、手足の指の爪先の辺りから出血をさせます。

 

どのような薬を使うよりもこれが最も早く後遺症なく治す方法です。

 

黄疸のメカニズムは、脾臓の働きが精神的ストレスの溜め過ぎや食べ過ぎによって停滞し、肝臓および胆嚢の気の流れが停滞して起こり、熱がきついものとなるタイプと水分の停滞の方が勝り冷えとなったり、オ血と結びついて頑固な停滞を起こす冷えのタイプと分かれます。

 

なので、普段の養生法としては、

 

胃腸の負担を軽くするために3ヶ月に一度お腹を空腹にするため一日食事を抜くこと

 

普段から夜の食事には炭水化物を取らないこと、食物繊維を多く摂り、毎日摂るように工夫すること、など食事に対する養生が大事です。