一月の養生法 心臓の症状 腹張り・便秘について

新年明けましておめでとうございます。年末年始で暴飲暴食についついなってしまいがちですね。こういう時期に多いのは腹張・便秘ですが、慢性的にこの症状がある方は、心臓疾患にもなりやすいのです。

 

便秘だけで腹張りにならない方もいます。こういう方は、食道から胃、十二指腸・小腸・大腸(上行結腸・横行結腸・下行結腸・直腸)という流れの身体の上部(上行結腸から下行結腸の範囲)の方で停滞していることが多く、こういう方はあまり苦しくはないのです。

 

ただ、ミゾオチから肋骨の前面にかけてツマっていてそのために慢性的に便秘になりやすいのです。そもそものミゾオチのつまりの原因は、精神的なストレスの溜めこみによるものがほとんどです。精神的なストレスは誰しもあるものなので、それを如何に溜めこまないようにするかがポイントになります。

 

また、普通に腹張りを伴う便秘をする場合には、身体の中部から下部(主に小腸・直腸および腸全体)の停滞なので主に下半身の腰や脚などに痛みやこわばり感が生じることが多くあります。この場合は、下肢から腰部にかけての緊張が著しいためで、精神的なストレスの溜めこみというよりは、多くは冷えや肉体的なストレスに耐えようと身体が緊張していることが原因で起こるものです。

 

どちらも慢性的な症状となりやすいものですが、病の深さという観点でいうと腹張りを伴う方が浅い病でわりと治し易いものです。原因と症状という結果が近いところにあるからです。市販の漢方薬が効きやすいのはこういう類のものです。腹張りを伴わないものには心臓疾患に関係する胸部の気の停滞の関与が大きいことがありますので、注意が必要です。

 

対策としては、腹張りを伴うものは下肢を中心にストレッチを。伴わないものは下肢に加えて胸部と肩背部のストレッチを十分することが効果があります。ただ、そのやり方は気のストレッチという少しコツがいりますので当院では講座を設けています。ぜひ御利用下さい。