今月の養生法です。
心臓の症状 うっ血・チアノーゼ
春らしく陽気が上りやすい時期になりました。春は、東洋医学でいう木気が盛んになる時期です。木気が盛んになると水を吸い上げる力が強くなり、陰液という体液が消耗しやすくなります。身体の熱を冷ます働きをする陰液が消耗してくると、さらに熱がきつくなり、のぼせて来るようになります。木気は上に伸びようとする性質があるので、春は大変のぼせるのです。
うっ血やチアノーゼは、血液の流れが滞り、血管外に滲出して起こります。春は、大変のぼせやすくなっているために、この時期身体の上部に出やすいのです。特に口唇やまぶたや頬などに生ずるのですが、これは胃の経絡上の反応です。胃というのは熱を持ちやすいので、この経絡上に生じやすくなります。
経絡というのは、血管とは違い目に見えない気の流れを表していて、血管に影響を与えています。ただ、熱が滞っているだけならば、経絡が熱を帯び血管も赤味を帯びるのですが、長い時間かかって滞ると黒味を帯びてむしろ冷えてきます。なので、治っていく段階の時は、逆に赤味に変化して熱を持ち、時に痒くなったりします。
他の場所では、多いのは下肢静脈瘤などですが、これは、身体の上部の滞りが長引くことで、上下のバランスを身体が取ろうとして下肢にも滞りが出来ることが原因です。それが次第に内臓へ影響を与える場合もあります。下肢の場合内側の肝臓や腎臓・脾臓の経絡上がほとんどなので、それらの内臓へ影響すると血液循環や水分代謝に影響し、悪循環していきます。
上肢では心臓に関係のある経絡が小指から骨に沿って肘もしくはその上辺りを流れているので、その辺りにうっ血や斑状になっている方は慢性的に心臓に負担がかかっている傾向があります。
自分で出来る対策としては、横隔膜周囲には気が滞りやすく、それを解消するため、気のストレッチを日常の習慣に取り入れ続けることで、かなり改善していくことでしょう。
また、顔や足の脾臓の経絡に現れている時は、胃腸の負担を軽くした方が良いでしょう。まず、食事を減らすことです、詳しくは気を出す生き方講座で解説します。
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