十一月の養生法 心臓の症状 心臓弁膜症について①
今回は、心臓弁膜症についてお話しします。
この病気は、先天性のものと思っている方が多いらしいのですが、高齢化社会になり、動脈硬化による後天的なものが最近多く見られるようです。
なので、決して他人ごとでなくご注意ください。
心臓弁膜症を分かりやすく言うと、心臓には、肺と全身に血液を送っている循環系があり、それぞれ二つずつ弁があります。
特に全身の影響を受ける左心室の弁である僧帽弁と大動脈弁に多く起こります。
心臓の弁の開きが悪くなる狭窄と、弁の閉じ方が不全になる閉鎖不全があります。
後天的な原因としては、以前はリウマチ熱などが多かったのですが、
現在では少なくなり代わって高脂血症からの動脈硬化症による狭窄によるもの、
もしくは高齢化による閉鎖不全症が多くなっていると言われています。
しかし、現在当院に通院されている方には、後天的な方が多いのですが、過労による心室の肥大が起こり、その結果弁が閉じにくくなり閉鎖不全となっていることも多いと思われます。
先天的には心臓形成時、特に妊娠2カ月から3か月の間の母体の精神状態が影響します。妊娠中にケアが大事になります。
東洋医学的な治療方法は、虚実という概念で治療をします。
虚実というのは、抵抗力のあるなしと言ってきましたが、それはある意味方便で、実質は氣の集まっている状態が実、空虚な状態が虚で、人体は一様ではなくところどころ実であったり、虚であったりします。
心臓弁膜症も虚実があり、心臓の一部分で、狭窄症は実、閉鎖不全症は虚となります。
身体全体の虚実は、それとは別に考えますので、それぞれ次の治療パターンが考えられます。
①身体全体は実―心臓は実
②身体全体は虚―心臓は実
③身体全体は実―心臓は虚
④身体全体は虚―心臓は虚
身体の状態が虚の場合と実の場合では、対処法が逆になります。
心臓の状態も虚実の対処法が逆になるので、その状態を的確に判断することが大事です。
自分で出来る対処法は、それぞれありますので次回にご案内します。詳しくはメルマガでもご紹介します。
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