九月の養生法 心臓の症状 顎歯の痛み

九月の養生法 心臓の症状   顎歯の痛みについて

 

若い男性から、次のような質問を受けました。

 

「奥歯から耳にかけて痛みがまず最初にあって、その後に胸が締め付け、寝てる時には痛くて起きる時もあります。 頻度は月に数回、大抵20分以内で治ります。まわりの人に言ってもあまり分かってもらえず、 歯医者さんに行ったところ歯のほうに異常はないということだったので、どうすればいいのか気になっています。」

 

このように、歯から胸痛へと痛みが出る方は、意外と多く、原因としては心臓病からの関連痛であることがあげられます。

 

「関連痛」とは痛みを感じている場所以外が原因で起こる痛みのことで、治すためには痛い場所を治療するのではなく、原因になっている場所を治療しなければなりません。

 

必ずしも痛みである場合はなく、圧迫感であったり、強い不快感や吐き気などのことであったり、もしくは全く胸部の症状がない場合もあります。

 

特に、狭心症や心筋梗塞など重篤で命に関わる疾患の可能性が高くなりますが、すぐに危険な状態かどうかは精査が必要になります。

 

また、逆に歯周病は、心臓病に非常に関係があり、歯肉から歯周病菌が血管を通り心臓にも移動し、血管壁に炎症を起こし炎症部分が動脈硬化となり、心筋梗塞の原因となります。

 


東洋医学的に診た場合、安静時か運動時に痛みが増すかどうかが、重症度のポイントになりますが、若い方の場合には、安静時のみの場合が多く、正しくツボにアプローチすれば比較的良い結果になる事が多いのです。

 

器質的に心臓に問題のある方が、脂濃いものや甘いもの等を食べ過ぎて熱を帯びたり、風邪をこじらせて体内に熱がこもった感じになったり、急激や慢性的に精神的なストレスを受けることにより、心臓をめぐる氣の停滞が原因と考えます。

 

痛みなどのきつい関連痛が出ている場合は、氣の停滞や熱の状態がきついと考えますので、東洋医学的な治療により非観血的に治療することが出来ます。

 

その状態を治療する方法は、漢方薬・鍼灸・手技療法と様々にアプローチの方法はありますが、患部に関係があるツボに効果的にアプローチするのは鍼灸です。

 

その次に手技療法、そして漢方薬の順番です。

 

ある程度、症状が取れてきたら、重要なのは養生法です。

心と身体を調整する気を出す姿勢と歩き方がとても大事です。