今回は、頻脈という脈が早くなる症状の一つである、心房細動についてお話していきます。
正常な心臓では毎分に60~100回、規則的に収縮して血液を体内に送り出しています。
この収縮を拍動といい、拍動の源は洞結節という心臓の上部にある心筋細胞です。
ここで発生した電気的な刺激が次々と心筋に伝わり、心臓をポンプのように収縮させ、血液を全身に送り出します。
この電気的刺激が伝わる経路のどこかに異常が見られるものを不整脈と呼びます。
心房細動とは不整脈の1種ですが心房内で起こるものをいいます。
正常な電気的興奮は発生したらすぐに消えますが、これが消えず心臓内をグルグルと旋回し、頻脈を起こす大きな原因となるものです。
心房内でこの電気信号の旋回が起き、1分間に心拍が600回以上になる頻脈となります。
心房細動が起こると、心房が正常な収縮が出来なくなり、血流が心房内で停滞し、血栓が出来やすくなります。
血栓は脳梗塞や心筋梗塞の原因となり、非常に危険な状態です。
東洋医学の視点で考えると、心房内でォ血(滞った脈管外の血液)や血流に関係の深い肝臓との不調和そして胸郭(心肺という協力関係)や熱を帯びやすい心の臓に対して、冷やす役割を持つ腎の臓との関係、また横隔膜という身体の悪いものが停滞しやすい場所からの心の臓への影響ということなども考えて治療することが可能です。
今年、夏の暑さで睡眠不足が続き、体液の心臓への循環が悪くなり、そして台風が過ぎて急に寒くなり、特に心臓の真裏の肩甲骨周囲の緊張が高まって、この電気的刺激が起きやすくなっています。
今までに症状がなかった人も要注意です。
予防と養生法は、この段階では、まず当院で治療を受けて頂くことが一番確実です。
ピンポイントで過剰の熱が籠って心筋などの筋肉の緊張がある場所を緩め、その後、ぐっすり寝れることが出来るようになるので、ひたすら寝る時間を取られると、回復が早くなります。