私たち日本人の睡眠時間の平均は、平日7時間14分。
これは世界でもワースト1位の数字です。
睡眠の主な目的は「脳の休息」です。
睡眠は体の疲労をとるためのものと思われがちですが、動かず安静にしたほうが睡眠よりもエネルギーの消費量は少ないのだそうです。
しかし、安静にしているだけでは単純な体の運動能力は回復しても、疲労感や思考能力といった脳の働きが回復しません。
「昼間は交感神経が働いて活動的になり、そして夜間は副交感神経が優位になる」これが、人間の本来のリズムです。
しかし夜型の生活が続いて交感神経が働き続ける状態になると、脳の動きが低下し、さまざまな不調が心や体に起こります。
睡眠の役割を知るために、眠らせないとどうなるのかという「断眠実験」というものがあります。
実験開始後の被験者は日がたつにつれて集中力が低下し、情緒が不安定になり、幻覚が出現しました。
そして言語は不明瞭になり、簡単な計算すらも困難になってしまったそうです。
そして最後には無表情になり、誰かが刺激を与えないと数秒でも寝てしまう状態(マイクロ睡眠)になり、実験は中止されたそうです。
ある実験では、睡眠時間と死亡リスクの関係をあきらかなりました。
諸条件が同じになるように統計処理して分析した結果、死に至るリスクがもっとも低かったのは睡眠時間が7時間(6.5〜7.4時間)のグループだったそうです。
さらに特筆すべきは、睡眠時間が短いグループだけでなく、長いグループの10時間以上のリスクが最大で、7時間に比べると男性は1.34倍、女性は1.41倍でした。
睡眠は単に「時間」で決まるわけではなく、その「質」が大切だということがあきらかになったわけです。
睡眠とはどういうものか?
睡眠中では、記憶の整理、免疫力の回復、体調の回復、不要物の処理などいろいろなことをしています。
睡眠がうまくとれないと、ストレスとなります。
そのストレスが熱になり、その熱が頭部に集まるとのぼせた状態になります。
きつい熱でなく小さな篭った熱は、徐々に体液を消耗させ身体を栄養・冷却・滋潤すること
が出来なくなり、筋肉の引きつりや、さらに熱化し頭部に熱が集まり不眠になり、潤いを失うことで便秘や
肌の老化などを引き起こします。
ストレスが熱に変わっているということは、体の他の部分にも負担がかかっているということです。
なので、寝れないことは全身の健康に悪影響があるのです。