マラソンは体調管理が大事④
マラソンの突然死に対する論文を紹介します。
一般市民が参加するフルマラソンやハーフマラソンなどの長距離レース中の心停止の発生率は、参加者10万人当たり0.54である、そのうち7割が死亡。
フルマラソンとハーフマラソンを比較した結果,10万人当たりの心停止発生率はフルマラソンがハーフマラソンの約4倍高く,
男性の死亡率が女性の5倍以上高い。
男性のみで検討したところ,
10万人当たりの発生率は1.41,マラソンの前半より後半の方が男性の心停止発生率が高いことが認めらた。
このようなデータがあります。
マラソンの最中に起こりやすい病気をしっておくことが大切です。
では、マラソンの最中におこる生命の危険のあるものには、どんなものがあるのでしょうか?
代表的なものは低体温・脱水・心肺停止です
①低体温
マラソンは、天候にとても左右されやすいスポーツです。
天気や、気温、湿度などの、環境によって起こる病気が熱中症や低体温症です。
とりあえずどんな方法でもよいので体を温めるようにして、暖かい甘い飲み物をゆっくり摂取すること。
暖かい温度と、グルコースを摂取することなのです。
手足を動かして温めようとしても、心臓への負荷がかかります。
マラソン中は、手足の筋肉は大変疲労しており、血液中にカリウムが上昇した状態です。
運動をさせてしまうと、そのカリウムが心臓に還流され、心房細動になります。
すると、脳への血液がながれなくなり、意識がさがります。心停止する大変危険な行為です
マラソン終了後のクーラーで低体温症になることもあります。
②脱水症状
吐き気・嘔吐、めまい、頭痛といった症状が現れます。
水分の取り過ぎもよくありませんが、寒くて汗をあまりかかないからといって水分を取らないと冬でも脱水状態をおこすことになります。
軽度の場合は、電解質を口で、とるようにします。
その後ナトリウムが体で安定すると、頭痛や消化器症状がおさまります。
③心停止
マラソン中の病気で最も恐いのは、心臓が突然止まってしまう『心停止』です。
マラソンが健康にいいというマラソンブームに火をつけたジェイムズ・フィックスはマラソンの最中に心筋梗塞で亡くなっています。
心筋梗塞だけは絶対に防がなくていけません。
マラソンは心臓に負担をかけるので、体の健康な人にはいい運動法ですが
普段から運動をされてない方は、ウォーキングがおススメです。
当院では氣楽ウォークを開催しています。
氣を出して歩くことにより、普段の運動不足が解消され心地よい体の感覚になれます。
まずは体を動かして歩くことから始めてみませんか?