【身体のためのほっと一息シリーズ 79】

今回は「脳にも休息が必要」についてです。

 

忙しい毎日を過ごしていると、あたかも自分が充実した人生を送っているかのように錯覚してしまいがちです。

 

充実しているどころか、常になにかをやって忙しくしているのは、脳にとって「非常に不健康な状態」なのです。

 

だからこそ「なにもせずにボーッとしている時間」が必要だといえます。

 

実際、ボーッとしているときには、脳内において意識的課題を行っているときの15倍にもおよぶエネルギーが使われているというのですから驚きです。

 

脳をすこやかにキープしていくためには、その機能を落とさないようにしていくことが重要だというのです。

 

「ボーッとすると脳の健康にいい!」

 

たしかに時間は大切で、有効に使うに越したことはないでしょう。

 

しかし、すき間というすき間をすべて予定で埋めてしまったら、ほっと一息つく時間すらなくなってしまうでしょう。

 

脳を健やかに機能させていくためには、ボーッとする時間が不可欠。

 

だからこそ、仕事と仕事の合間のすき間時間になるべくボーッとするようにしていれば、

 

脳の疲れがスッキリとれて、その後の仕事に対してフレッシュな頭で臨むことができるのです。

 

また、ボーッとしていると、ひらめきが湧きやすくなるのだともいいます。

 

「活動時の15倍もエネルギー消費」

 

レイクル教授によれば、脳が消費するエネルギーのうち、本を読んだり仕事をしたりといった「意識的活動」に使われるエネルギーは、全体のわずか5%程度。

 

約20%のエネルギーは脳細胞のメンテナンスにあてられ、残り75%のエネルギーが「なにもせずにぼんやりしているときの活動」のために使われているそうなのです。

 

「なにもせずにボーッとしているとき」には、「意識的な活動をしているとき」の15倍ものエネルギーが使われているということです。

 

つまりエネルギー消費という側面からみれば、「なにもせずにぼんやりしているとき」の活動のほうがメインだったことになるわけです。

 

ところが、そんな「ぼんやり時間」にこそ、脳は大量のエネルギーを投入して重要な活動を行っていたというわけです。

 

 

東洋医学的には脳は腎臓の経絡に属します。

 

つまり、脳を使いすぎると腎臓に負担がかかるということです。

 

腎臓は水を司り、身体にこもった熱を冷やす効果があります。

 

今はストレス社会といわれるくらい、ストレスが多い時代です。

 

ストレスがかかると肝臓に負担がかかり、身体の中で熱が生み出されます。

 

熱は身体の上部に上がりやすい性質があるので、頭に上がっていくのです。

 

仕事をしていると、頭がボーっとしてきませんか?

 

それが熱が頭に上がってきたということなのです。

 

そのストレスがかかったときの熱を冷ます作用があるのが腎臓です。

 

熱を冷ますことにより、身体の状態が正常に戻ってくるのです。

 

ボーすることによって脳を休めることができ、腎臓の負担が減ってきます。

 

腎臓の負担が減ってくれば、腎臓が本来の働きをすることができるのです。

 

その結果として、身体も本来の健康な状態にもどることができるのです。