【身体のためのほっと一息シリーズ 89】

今回は「突然死の予兆」についてです。

 

薬剤耐性菌であるMRSA(メチシリン耐性黄色ぶどう球菌)・PRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)などのまん延と闘うための新薬開発に取り組む生物学者らが、新しい抗生物質を予想外の場所で発見しました。

 

それは人の鼻の中です。

 

研究チームの発表によると、この抗生物質は鼻の中に生息する細菌によって生成され、病気を引き起こすスーパーバグ(抗生物質が効かない細菌)を殺傷する能力を持つという。

 

抗生物質化合物は通常、土壌中に生息する細菌から採取される。

 

黄色ブドウ球菌が鼻腔内に常在する人は全体の3割で、7割の人には存在しないのはなぜかについて調査していた。

 

黄色ブドウ球菌は、重症の細菌感染症の最も多い原因の一つで、実際にこれによって多くの人が命を落としている。

 

研究チームは、体の中でも特に鼻の中に多くみられる「スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス(S.lugdunensis)」が、黄色ブドウ球菌と闘う抗生物質を生成することを発見した。

 

この化合物は「ルグドゥニン(Lugdunin)」と命名された。

 

マウスを用いた実験では、この新発見の抗生物質による皮膚感染菌の除去または改善がみられたという。

 

人体には1000種以上の細菌類がいるため、発見を待つばかりの抗生物質産生菌がさらに多数存在している可能性が高い。

 

そのため、研究チームは「ヒト細菌叢(そう)を、新たな抗生物質の供給源とみなすべきた」と結論付けている。

 

すごい新発見です。

 

薬剤耐性菌は通常の抗生物質が効かないために、投薬や病気で衰弱している患者さんにとっては命に関わることがあります。

 

このような新発見から患者さんを早く救うための、抗生物質を作ってほしいものです。

 

最近の研究では、心筋梗塞も心臓の中に住み着いた最近が原因だと言われています。

 

次は心臓の細菌に効果のある、細菌群がみつかることを楽しみにしています。