【身体のためのほっと一息シリーズ133】

 

睡眠は、その量と質の両方とも頻繁に論議される健康関連の話題の一つだ。

 

友人や親戚にどれだけの頻度で

「ぐったりだ、夜遅くまで眠れなくて」と言っているだろうか?

 

複数の調査によると、

 

米国の成人の3分の1以上がいつもぐっすり眠れず、

 

何百万人もが寝つきの悪さや眠りの浅さに苦労していることがわかった。

 

リモートワークで、多くの人は自由になる時間が増えたが、

 

同時に思わぬ時間や予期していない時に

メール、テキスト(メッセージ)、ズームで呼び出しがあり、

 

四六時中ずっと仕事時間になった。

 

その仕事がストレスに値するのか、どうすれば今後の職業生活を変えられるか、

 

あれこれ考えているうちに眠れなくなった人たちもいる。

 

米ノースウェスタン大学医学部と

ライス大学の研究者による2019年の調査では、

 

寝不足を訴えて嘆き悲しむ人は、

慢性的な全身性の炎症を抱えていたことがわかった。

 

これは、心臓病やがんを発症する可能性を高める。

 

睡眠不足の人の主な不満は、倦怠(けんたい)感が続くことかもしれない。

 

睡眠不足は、心臓病や高血圧、脳卒中、2型糖尿病を発症するリスクを高める。

 

それは思考を混乱させるし、エネルギーを消耗させ、

イライラしやすくさせ、性欲を弱める。

 

ぐっすり眠る人でも、

 

睡眠時間が一般的に推奨されている夜間の7時間ないし8時間未満の場合、

 

短い睡眠サイクルが医学的によくない結果をもたらす可能性がある。

 

たとえば、慢性的な睡眠不足の中年の人は、

晩年になって認知症を発症するリスクが高まることが示唆された。

 

一晩に平均7時間の睡眠をとる人と比べ、

この研究の対象者は平日の睡眠時間が6時間以下で、

おおむね30年後に認知症と診断される可能性が30%高かった。

 

睡眠のとり方は食事のとり方に影響を与え、

睡眠時間が短い人は長い人に比べて体重が増える傾向があることが示された。

 

アイオワ州の農村部で働く成人990人を対象にした研究だと、

平日の夜の睡眠が少ない人ほど

BMI値は高くなる傾向があることがわかった。

 

睡眠時間の変化は、食欲調整ホルモンに影響を与える可能性がある。

 

空腹ではない時に食べ、満腹になってもまだ食べるよう促すのだ。

 

ウィスコンシン睡眠コホート研究(WSCS)によると、

睡眠時間が短い人は食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌レベルが低く、

 

もっと食べるようにシグナルを送るホルモン

「グレリン」のレベルが高いことが判明した。

 

睡眠が不足すると「腎」の機能が落ちてきます。

 

腎は東洋医学的には脳との関連が強く、睡眠不足は脳の疲労を招きます。

 

また身体から出ているホルモンは腎の機能と関連しています。

 

つまり睡眠不足になると、ホルモンの分泌の低下を招き過食にいくのです。

 

睡眠不足になると体内の熱が発散されずに、体に熱が篭ります。

 

すると身体が熱を持ち、その熱が体内の陰液を消耗させます。

 

この陰液が消耗すると、身体の倦怠感が出てくるのです。

 

当院の鍼灸治療では体内の熱を発散することにより、体を回復に向かわせます。

 

陰液が消耗した体は、病気が治りにくい体質になっているのですが

それも鍼灸治療をしていると改善してきます。