肥満により10種類のガンの発症増加

肥満度指数(BMI)が高いと特定のがんに罹患しやすくなることが、過去の研究において示されている。

 

本研究ではBMIと主要な22種のがんとの関連を評価する研究を実施した。


英国のプライマリ・ケアの診療記録が登録されたClinical Practice Research Datalink(CPRD)のデータを使用し、がんの発症に及ぼす性別、閉経状態、喫煙、年齢の影響を考慮し検討した。


解析の対象者524万人のうち、166,955人が対象となった22種のがんを発症した。

 

BMIが5増加するごとに発症率が有意に上昇したがんは、

子宮体がん(ハザード比:1.62)、
胆のうがん(ハザード比:1.31)、

腎がん(ハザード比:1.25)、

子宮頸がん(ハザード比:1.10)、
甲状腺がん(ハザード比:1.09)、

白血病(ハザード比:1.09)であった。

 

このほか、BMIと正の相関を示したのは、
肝がん
(ハザード比:1.19)

結腸がん(ハザード比:1.10)

卵巣がん(ハザード比:1.09)

閉経後乳がん(ハザード比:1.05)

 

であったが、これらの関連にはBMIや他の背景因子の程度でばらつきが認められた。

 

BMIと正の相関を示す10種のがんのうち、

過体重や肥満に起因するがんの割合は、子宮体がんで40.8%、
胆のうがん、腎がん、肝がん、結腸がんで10%以上であった。

 

また、英国の一般人口では、BMIが1上昇することにより、BMIと正の相関を示す10種のがんのうちの1つを発症する患者が年間3,790人増加すると推定された。

 

以上の結果より、過体重や肥満
は子宮体がんや胆のうがんなど10種のがんの発症増加に寄与していることが示された。

東洋医学の解説

今や生活習慣病は様々な病気のリスクを上げるということが知られています。

上記の研究では、肥満ががんの発症リスクを上げるということが書かれていますが、
おそらく研究の対象者も肥満以外の他の生活習慣病を患っていたと思われます。

生活習慣病とがんの共通しているところは、「自覚症状がほとんどない」ということです。
自覚症状がほとんどないので、病気が進行しているのがわからないというところが怖いところです。

東洋医学の診断法ならば、自覚症状のない未病の状態でも的確に診断できます。
そして治療から養生法までをお伝えすることができるのです。

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