運動不足は肥満よりも2倍有毒

心臓病学会の論文

 

肥満による死亡リスクは、運動により低下させることができる可能性はあるが、
理論的に数値で示されてはいない。

 

そこで本研究では、肥満による死亡リスクと運動との関連について
比較研究を実施した。

 

欧州の男女334,161例を対象に平均12.4年追跡した。
被験者は身長、体重、胴囲を測定し、身体活動レベルを自己申告した。

 

その結果、全く運動をしない群に比べ、中程度の運動(一日90~110カロリーの消費)をする群では早期死亡リスクを16~30%低減できた。

 

また、運動不足をなくせば、早期死亡リスクは7.35%低減し、一方、肥満をなくせば同リスクは3.66%低減すると推算された。

 

今回の結果から、運動不足を解消すれば、肥満を解消した場合の2倍の死亡数を減じることができると考えられ、また、運動量をわずかに増やすだけで大きな健康効果が得られることが示唆された。

東洋医学の解説

人は動物なので生きているうえでは絶対に動くようにできています。


肥満は人の活動をしづらくするだけでなく、様々な病気にかかりやすくなります。

そこで肥満の解消が言われるわけですが、上記の研究では肥満でも運動していれば早期の死亡リスクを下げることができるということが明らかになりました。

この研究では、心臓疾患との関係は、取り上げられていませんが、運動(特に下半身の運動を)することで、上半身である心臓の負担を軽くすることが、当院の研究でも明らかになっております。

 

散歩は特にいいですが、なかなか時間が取れない方や、重症の方で外出ができにくい場合などには、部屋の中で部屋履き用の靴を履くなどして足に負荷を与えると、それだけでもかなりの運動になります。


積極的に日常生活で運動を取り入れるようにしたいものです。

肥満の方や重症の方でも運動は必要で、身体を動かすことが元気で生活をおくる一番大事な要素として挙げられます。

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